【吉祥寺滑車神経麻痺鍼灸】上下の複視、首の傾き、目の疲れでお悩みの方へ

2025.10.06

「視線がずれて物が上下に二重に見える」「無意識に首を傾けて物を見ている」「夕方になると特に複視が強くなる」。このような症状は、「滑車神経麻痺（かっしゃしんけいまひ）」かもしれません。滑車神経麻痺は、眼球を動かす筋肉の一つである「上斜筋」を支配する滑車神経に障害が起き、上斜筋が麻痺することで眼球の位置がずれ、特に垂直方向の複視を引き起こす病気です。原因は、糖尿病などの血管障害、外傷、原因不明のものなど様々です。複視による日常生活の困難や、首を傾けることによる二次的な痛みは、大きな負担となります。

この記事では、滑車神経麻痺の主な症状と原因、そして、つらい症状の回復サポートに鍼灸がどのように役立つのかをご紹介します。吉祥寺にある当院の鍼灸は、医療機関での診断と治療を前提に、滑車神経の回復力を高め、複視による不調の緩和を目指します。

あなたの不調は「滑車神経麻痺」？主な症状と必ず医療機関へ

滑車神経麻痺は、目が動かなくなることによる特徴的な複視（二重に見えること）と、それを代償するための姿勢の変化が起こります。

滑車神経麻痺の主な症状

・垂直方向の複視（二重に見える）: 眼球の上下の動きを調整する筋肉が麻痺するため、視線が上下にずれて物が二重に見えます。
・頭部傾斜（首の傾き）: 複視を最も軽減できる位置に頭を傾けるクセがつきます。多くの場合、麻痺していない側へ首を傾けます。この姿勢が長く続くと、首や肩に強い凝りや痛みが生じます。
・読書や階段の上り下りの困難: 視線が下を向いたときに特に複視が悪化しやすいため、読書や階段の上り下り、運転などが難しくなります。
・目の疲れ: 無理に視線を合わせようとすることで、目の奥や首に強い疲労や痛みを伴います。

重要な注意点：必ず医療機関を受診してください

滑車神経麻痺は、緊急性の高い脳の血管障害や腫瘍が原因で発症することもあります。自己判断はせずに、症状を自覚したら速やかに神経内科や眼科などの医療機関を受診し、画像診断（MRIなど）を含む適切な診断を受けることが必須です。

吉祥寺にある当院の鍼灸治療は、医療機関での診断と治療を前提としたものであり、症状の緩和、神経の回復促進のサポートを目的としています。鍼灸単独で滑車神経麻痺の原因疾患を治療するものではありません。

なぜ「滑車神経麻痺」が起こるのか？東洋医学から見た目の問題

滑車神経麻痺の原因は神経の損傷ですが、東洋医学では、神経の回復の遅れや発症の背景に「全身の血流と栄養不足」が関わっていると捉えます。

東洋医学から見た「滑車神経麻痺」と体質

東洋医学では、目の動きや筋肉、神経の異常を、五臓六腑の「肝（かん）」と「血（けつ）」の機能異常と強く関連付けて捉えます。

・肝血不足（かんけつふそく）: 東洋医学で「肝」は全身の筋肉や神経の栄養源である「血」を貯蔵し、巡らせる役割があります。「肝血」が不足すると、滑車神経や上斜筋に十分な栄養が届かず、神経麻痺の回復が遅れたり、発症しやすくなったりすると考えます。
・気滞血瘀（きたいけつお）: ストレスや疲労、首肩の強い凝りなどにより、全身の気（エネルギー）と血（栄養）の巡りが滞った状態。神経周囲の血行不良（瘀血）は、神経の機能回復を妨げるため、これを改善することが重要です。

このように、滑車神経麻痺を「単なる神経の損傷」と捉えるだけでなく、「全身の活力と神経の回復に必要な栄養が不足した状態」として捉え、全身の底上げを目指します。

【吉祥寺滑車神経麻痺鍼灸】がつらい症状にアプローチできる理由と目的

滑車神経麻痺に対する鍼灸治療は、現代医療の診断・治療を補完する形で行われます。鍼灸は主に、神経の回復促進、複視の軽減、代償姿勢による二次的な不調（首・肩の痛み）の緩和を目的としています。

神経周囲の血流促進と修復サポート: 目の周囲、首、頭部にあるツボに鍼やお灸の刺激を施すことで、脳神経周囲の血行を促進し、損傷した滑車神経やその周辺組織への酸素や栄養供給を改善します。これにより、神経の再生・修復に寄与し、自然治癒力を高めます。
麻痺筋への直接アプローチ（電気鍼）: 上斜筋の働きに関わる目の周りのツボに、低周波電気鍼（パルス療法）を用いることで、麻痺した神経と筋肉の働きを活発化させ、眼球運動の改善を促します。
東洋医学的アプローチによる全身調整: 吉祥寺にある当院の鍼灸治療では、個々の患者様の体質（肝血不足など）を見極め、全身のバランスを整えます。特に、内臓の働きを調整するツボ（肝や脾に関わるツボ）を刺激することで、全身に栄養ある血液を行き渡らせるベースを作り、目の回復力を内側からサポートします。

吉祥寺で「滑車神経麻痺」に伴う症状でお悩みなら当院の鍼灸へ

吉祥寺にある当院では、滑車神経麻痺と診断され、現代医療での治療を受けられている方で、上下の複視、首の傾き、眼精疲労などにお悩みの方に対し、丁寧なカウンセリングとオーダーメイドの鍼灸治療を提供しています。

自宅でできる！「滑車神経麻痺」のセルフケアとおすすめツボ押し

鍼灸院での治療や医療機関での指示と合わせて、ご自宅でもできるセルフケアを取り入れることで、目の負担を軽減し、回復をサポートできます。

・十分な休息と睡眠: 神経の回復には十分な睡眠と休養が不可欠です。無理をせず、目を酷使しないように注意しましょう。
・目の温罨法（温湿布）: 目の周りをホットタオルなどで優しく温めることで、血行が良くなり、目の周りの筋肉の緊張緩和や神経の回復サポートになります（急性期は医師に相談してください）。
・簡単なツボ押し: 以下のツボを優しく押したり、温めたりするのも効果的です。
- 　　・風池（ふうち）: 首の後ろ、髪の生え際の外側のくぼみ。首肩の凝りや目への血流改善に。
- 　　・攅竹（さんちく）: 眉頭のくぼみ。目の疲れや頭痛の緩和に。
- 　　・太衝（たいしょう）: 足の甲、親指と人差し指の骨が交わる付け根。ストレスによる気の滞りや、目の熱を冷ます効果があります。