胸やけ、のどのつかえ、げっぷでお悩みの方へ

2025.09.04

「食後に胸が焼けるように感じる」「酸っぱいものがこみ上げてくる」「のどに何か詰まっているような違和感がある」

このような症状に心当たりはありませんか？それは「逆流性食道炎（ぎゃくりゅうせいしょくどうえん）」かもしれません。

逆流性食道炎は、胃酸が食道に逆流することで、食道に炎症が起こり、様々な不快な症状を引き起こす病気です。

この記事では、逆流性食道炎の主な症状と原因、そして、そのつらい症状の改善に鍼灸がどのようにサポートできるのかをご紹介します。吉祥寺にある当院の鍼灸は、逆流性食道炎に伴う不調の緩和や、根本からの体質改善を目指します。

あなたの不調は「逆流性食道炎」？主な症状

逆流性食道炎は、典型的な胸やけの症状以外にも、様々な症状で現れることがあります。

・胸やけ:

みぞおちから胸にかけて、焼けるような熱い痛みを感じます。

・呑酸（どんさん）:

酸っぱい胃液や食べたものが口までこみ上げてくることがあります。

・のどの違和感:

のどに何かが詰まったような感じ（梅核気）、のどの痛みやヒリヒリ感、声枯れなどが現れることがあります。

・げっぷ・吐き気:

げっぷが頻繁に出たり、吐き気をもよおしたりします。

逆流性食道炎のような症状は、胃潰瘍や食道がん、心臓病など、他の重大な病気が原因で起こる場合があります。

自己判断はせずに、まずは一度、内科や消化器内科などの医療機関を受診し、適切な診断を受けることが必須です。

当院の鍼灸治療は、医療機関での診断と治療を前提としたものであり、症状の緩和や回復のサポートを目的としています。

逆流性食道炎は、胃酸の逆流を防ぐ機能が低下することで発症します。その背景には、様々な要因が絡み合っています。

・食道と胃のつなぎ目のゆるみ:

加齢や姿勢の悪さ（猫背）などにより、胃の入り口にある下部食道括約筋（かぶしょくどうかつやくきん）がゆるみ、胃酸が逆流しやすくなります。

・腹圧の上昇:

肥満、前かがみでの作業、締め付けの強い衣類などは、お腹に圧力をかけ、胃酸の逆流を促します。

・生活習慣:

食べ過ぎ、早食い、食後すぐに横になること、アルコールや脂っこいものの過剰摂取は、胃に負担をかけ、胃酸の逆流を引き起こします。

・ストレス:

精神的なストレスは自律神経のバランスを乱し、胃酸の分泌量が増えたり、食道の動きが悪くなったりします。

東洋医学では、逆流性食道炎のような症状を、全身の「気（エネルギー）」や「血（血液）」の巡りの滞り、特に「脾（ひ）」と「胃（い）」の働き、そして「肝（かん）」が深く関わっていると捉えます。

・胃気の逆流（いきのぎゃくりゅう）:

食べ物を下へ送るべき「胃気」が、ストレスなどによって逆方向に昇り、げっぷや吐き気、胸やけを起こしている状態。

・肝気犯胃（かんきはんい）:

精神的ストレスで「肝」の気の巡りが滞り、その影響が「胃」に及んだ状態。胸のつかえ感や胃の痛み、イライラを伴うことが多いです。

このように、単に「胃酸の逆流」と捉えるのではなく、体全体のバランスを総合的に見てアプローチするのが東洋医学の考え方です。

逆流性食道炎に対する鍼灸治療は、現代医療の診断・治療を補完する形で行われます。

症状の緩和、心身のバランスを整え、再発しにくい体づくりを目指します。

自律神経のバランス調整:

逆流性食道炎の発症や悪化に深く関わるストレスや自律神経の乱れにアプローチします。全身にあるツボを刺激することで、心身をリラックスさせ、消化をコントロールする副交感神経の働きを活発にします。
消化器系の血流改善と機能向上:

お腹や背中、手足にある消化器系と関連するツボに鍼を打つことで、胃腸の血流を改善します。**これにより、**胃の蠕動運動が活発になり、胃酸の逆流を防ぎ、消化機能が高まります。
東洋医学的アプローチによる体質改善:

吉祥寺にある当院の鍼灸治療では、個々の患者様の体質（肝気鬱結、脾胃虚弱など）を東洋医学的に見極め、根本原因にアプローチします。**このように、**体の内外のバランスを整え、胃酸の逆流が起こりにくい体づくりをサポートします。