【吉祥寺パニック障害鍼灸】突然の動悸・過呼吸、外出恐怖でお悩みの方へ

2025.12.12

「突然、激しい動悸や呼吸困難に襲われる」「『このまま死んでしまうのではないか』という強い恐怖を感じる」「発作が怖くて、電車や人混みなど決まった場所に行けない」。このような症状は、パニック障害の典型的な特徴です。パニック障害は、予期せず起こるパニック発作（動悸、息苦しさ、めまい、震えなど）と、発作が起こることへの強い不安（予期不安）、そして特定の場所を避けるようになる広場恐怖が主な症状です。その原因は、脳内の神経伝達物質（セロトニンなど）の異常や、自律神経系の過度な緊張にあると考えられています。薬物療法や認知行動療法が有効ですが、薬の副作用が気になる方や、慢性的な体の緊張が取れない方も多くいらっしゃいます。

この記事では、パニック障害の主な症状と、そして、過敏になった自律神経を整え、予期不安や身体症状を緩和するサポートに鍼灸がどのように役立つのかをご紹介します。吉祥寺にある当院の鍼灸は、医療機関での治療を前提に、心身の緊張緩和、発作の軽減、そして安心感を持って日常生活を送れる心身の土台づくりを目指します。

パニック発作のメカニズムは？東洋医学で捉える「気の逆上」

パニック障害の症状は、自律神経の過緊張が原因ですが、東洋医学では特に「心（しん）」と「肝（かん）」の乱れとして捉えます。

パニック障害の主な症状と東洋医学の捉え方

症状	東洋医学の捉え方	関連する臓器
・動悸、不安、恐怖感	心神の不安定：「心」が司る精神活動（神）が乱れ、不安や興奮が抑えられない状態。	心（しん）
・過呼吸、めまい、胸苦しさ	肝気の上逆：ストレスで「肝」の気が滞り、上（頭部や胸部）へ逆流することで起こる興奮状態。	肝（かん）
・全身の冷え、倦怠感	腎精の消耗：長期的な不安や過緊張により、生命エネルギー（精）が消耗している状態。	腎（じん）

東洋医学では、パニック発作を、ストレス（肝）によって「気」が滞り、その興奮が「心」に影響して起こる「心神の不安定」と捉えます。鍼灸は、この過敏になった自律神経を穏やかに整え、心身の安定を図ります。

【吉祥寺パニック障害鍼灸】が心身の緊張を解く理由と目的

パニック障害に対する鍼灸治療は、主に過敏になった自律神経を調整し、パニック発作の頻度や強度を減らすことを目的としています。

当院の施術：「自律神経の過緊張抑制」と「心神の安定」へのアプローチ

当院の施術では、以下の3つの柱でパニック障害の症状緩和を目指します。

自律神経の過緊張抑制:首（特に星状神経節周囲）や背中（自律神経節）周辺のツボに優しく鍼刺激を行い、交感神経の過剰な興奮を鎮静させます。これにより、動悸や過呼吸といった身体症状の発生を抑えることを目指します。
「心神」の安定と予期不安の軽減:「心」や「肝」の働きを整えるツボ（内関、神門など）にアプローチし、脳の興奮を落ち着かせ、不安感や恐怖心を和らげます。鍼灸の持つ深いリラックス効果は、予期不安の軽減に繋がります。
体質改善と冷えの解消:手足の冷えや動悸は、「水」や「血」の巡りの悪さからくることが多いため、全身の血流を改善するツボに温灸などを併用し、発作が起きにくい安定した心身の土台を築きます。

💡 【鍼灸治療の症例】

症例 1：突発的な発作と強い予期不安の改善ケース

・患者様: 30代女性（営業職）
・主訴: 週に2〜3回、突発的なパニック発作（動悸、過呼吸、震え）が起こる。発作が怖くて予期不安が強く、電車通勤が困難になっている。
・症状の経過: 病院で薬物療法を受けているが、発作頻度が改善しないため鍼灸を併用。東洋医学では「心神の不安定」と「肝気鬱結」が主因。
・鍼灸アプローチ: 自律神経の中枢である首のツボと、「心」を鎮めるツボ（神門、内関など）に集中的に施術。全身の筋肉の緊張を緩め、深いリラックスを促した。
・治療経過と結果: 4回目の施術後から発作の頻度が週1回以下に減少し、発作が起こってもすぐに落ち着けるようになった。予期不安が軽減したことで、電車通勤を再開。その後、治療を継続し、薬の減量を目指す段階へと移行した。

症例 2：広場恐怖と慢性的な全身の緊張・冷えの改善ケース

・患者様: 40代男性（デスクワーク）
・主訴: パニック発作が治まった後も広場恐怖が残り、人混みや美容院などの閉鎖的な場所に行けない。常に肩や背中がガチガチに緊張し、手足が冷たい。
・症状の経過: 長期的なストレスと不規則な生活で自律神経が疲弊。東洋医学では「腎精の消耗」と「寒凝（冷え）」が顕著。
・鍼灸アプローチ: 首から背中にかけての慢性的な緊張を緩めるため、深部の筋肉に鍼通電療法を実施。「腎」を補い体力を回復させるツボ（太谿、関元など）に温灸を併用し、体の土台を強化した。
・治療経過と結果: 8回目の施術後、全身の冷えが改善し、睡眠の質が向上。体が安定したことで広場恐怖が軽減し始め、避けていた場所への外出を試みる意欲が生まれた。心身が整ったことで自信を取り戻し、日常生活の行動範囲が広がった。

自宅でできる！「パニック障害」を和らげるためのセルフケア

鍼灸院での治療と合わせて、ご自宅でもできるセルフケアを取り入れることで、不安感や発作の予防をサポートできます。

・呼吸法の実践:発作が起こりそうなときや不安を感じるときは、腹式呼吸を意識しましょう。息を吐く時間を長く（5秒かけて吐く、3秒で吸うなど）することで、過緊張した交感神経を鎮め、副交感神経を優位に導きます。
・体温のコントロールと温活:手足の冷えは不安感を強めるため、足湯や半身浴などで体を温め、血流を改善しましょう。特に腹部や足元を冷やさないようにすることが大切です。
・簡単なツボ押し:不安や動悸を和らげるツボを優しく押しましょう。
- 　　　・内関（ないかん）:手首の横ジワから指3本分上の真ん中。動悸、吐き気、不安を鎮める特効ツボです。
- 　　　・神門（しんもん）:手首の横ジワの小指側。精神的な安定を促し、不眠にも効果的です。
- 　　　・膻中（だんちゅう）:胸骨の真ん中、両乳首を結んだ線の中央。胸のつかえや動悸を緩和します。