【吉祥寺手・手指のしびれ鍼灸】指先から腕にかけてのしびれ、原因不明の症状でお悩みの方へ

2025.11.29

「指先がジンジン、ピリピリとしびれる」「特に夜間や朝方に手がしびれて目が覚める」「病院で頚椎症や手根管症候群と診断されたが、なかなか症状が改善しない」。このような症状は、日常生活に大きな不便をもたらす「手や手指のしびれ」です。手のしびれは、単なる血行不良だけでなく、首の骨（頚椎）、肩・肘の関節、あるいは手首の靭帯など、神経の通り道であるどこかの場所で神経が圧迫・牽引されることによって発症します。原因となる代表的な疾患には、手根管症候群、肘部管症候群、頚椎症、胸郭出口症候群などがあり、しびれが出る指や手の部位によって、圧迫されている神経の場所を特定することができます。しかし、中には自律神経の乱れや慢性的な筋肉の緊張が主な原因となり、検査で異常が見つからないケースも少なくありません。

この記事では、手や手指のしびれの主な原因となる疾患と、そして、神経の圧迫を軽減し、血流を改善させるサポートに鍼灸がどのように役立つのかをご紹介します。吉祥寺にある当院の鍼灸は、医療機関での診断を前提に、首から指先までの神経走行に沿った緊張緩和、血流の強力な改善、そして自律神経の安定化を目指します。

あなたの不調はどのタイプ？手・手指のしびれと主な疾患

手のしびれは、しびれる指によって圧迫されている神経が異なります。

手のしびれの主な原因と特徴的なしびれの部位

疾患名	圧迫される神経	主なしびれの部位	特徴的な症状
手根管症候群	正中神経	親指、人差し指、中指、薬指の半分	夜間や早朝にしびれが強くなる。進行すると指の付け根の筋肉が痩せる。
肘部管症候群	尺骨神経	小指、薬指の半分	肘を曲げていると悪化。進行すると指と指の間が痩せる（鷲手）。
頚椎症/ヘルニア	頚神経根	首から肩、腕、指先まで（特定の神経支配領域）	首を反らす動作でしびれが強くなる。肩こりや首の痛みを伴うことが多い。
胸郭出口症候群	腕神経叢/血管	腕全体や小指側（斜角筋症候群など）	重いものを持ったり、腕を上げたりする動作で悪化。冷感やだるさを伴う。

重要な注意点：必ず医療機関を受診してください

しびれとともに急激な筋力低下や歩行障害、両手足のしびれがある場合は、重篤な神経疾患や脳血管障害の可能性も否定できません。自己判断せずに、症状を自覚したら速やかに整形外科や神経内科などの医療機関を受診し、適切な診断を受けることが必須です。

吉祥寺にある当院の鍼灸治療は、医療機関での診断と治療を前提としたものであり、症状の緩和、神経周囲の血流改善、体質改善による回復促進をサポートを目的としています。

なぜ「手のしびれ」が起こるのか？東洋医学から見た問題

手のしびれは神経の圧迫が原因ですが、東洋医学ではその背景に「気血の停滞」や「冷え」が関わっていると考えます。

東洋医学から見た「手・手指のしびれ」と体質

東洋医学では、しびれを「不通則痛（通じなければ痛む/しびれる）」の理論に基づき、五臓六腑の「心（しん）」、「肝（かん）」、そして「気血（きけつ）」の巡りの問題として捉えます。

・気血の停滞（瘀血）と冷え:首から手先までの神経走行に沿った筋肉の過剰な緊張や冷え（寒邪の侵入）は、血流（気血の巡り）を停滞させ（瘀血）、神経への栄養供給を妨げ、しびれや痛みを増悪させます。
・肝心（かんしん）の不調と自律神経:ストレスや過労による自律神経の乱れは、「肝」や「心」の気の巡りを滞らせ、筋肉を過緊張させます。特に夜間や早朝のしびれの悪化は、自律神経の切り替えがうまくいっていないサイン（血虚や気滞）と考えられます。
・血虚（けっきょ）と潤い不足:血（血液や栄養）が不足すると、腱や神経、筋肉が乾燥し、微細な圧迫や牽引にも耐えられなくなり、しびれを感じやすくなります。特に女性や虚弱体質の方に見られます。

このように、手のしびれを「神経の圧迫」だけでなく、「全身の血流不良、神経周囲の潤い不足、そして自律神経の乱れ」として捉え、総合的な体質改善を目指します。

【吉祥寺手・手指のしびれ鍼灸】がつらい症状にアプローチできる理由と目的

手・手指のしびれに対する鍼灸治療は、現代医療の診断・治療を補完する形で行われます。鍼灸は主に、神経圧迫を間接的に軽減、血流の強力な改善、そして自律神経の安定化を目的としています。

当院の施術：「神経走行に沿った血流改善」と「全身の調整」

当院の施術では、以下の流れで手のしびれにアプローチします。

神経走行に沿った緊張緩和と血流促進:しびれの原因となっている神経が通るルート（首、肩、肘、手首）周辺の過剰な筋緊張に対し、鍼刺激を施し、深部の血流を強力に促進します。これにより、神経周囲の圧迫を軽減し、神経への栄養供給を高めます。
鍼通電療法（パルス療法）による鎮痛・鎮静:症状の強い部位や、神経の走行ルート上のツボに微弱な電流を流す鍼通電療法（パルス療法）を併用し、神経の興奮を鎮静させ、しびれや痛みの緩和を図ります。
「肝心」を整える体質調整（本治法）:東洋医学の観点から、自律神経に関わる「心」や血流に関わる「肝」の機能を高めるよう、手足や背部のツボを調整します。全身のバランスを整えることで、夜間のしびれの悪化を防ぎ、再発しにくい身体へと導きます。

💡 【鍼灸治療の症例】

症例 1：手根管症候群による夜間・早朝のしびれ改善のケース

・患者様: 50代女性（デスクワーク）
・主訴: 手根管症候群による親指から中指にかけての夜間の激しいしびれ。朝方、しびれで目が覚める。
・症状の経過: 病院で手根管症候群と診断され、ビタミン剤を服用中。発症から約3ヶ月、症状が改善せず、睡眠障害も生じている。
・鍼灸アプローチ: 肘から手首、特に手根管周辺の筋・腱の緊張を局所的に緩和し、正中神経周囲の血流をパルス療法で促進。東洋医学的には「心肝の血虚」と捉え、全身調整（背部、足のツボ）で自律神経の安定と血の充実を図った。
・治療経過と結果: 週1回の治療を5回継続したところ、夜間にしびれで目が覚めることがなくなり、しびれの強度も半減。その後、2週間に1回の治療で、発症前の状態まで回復した。

症例 2：頚椎症性神経根症による慢性的な腕の痛みとしびれ改善のケース

・患者様: 40代男性（ITエンジニア）
・主訴: 頚椎症による首から肩、腕にかけての慢性的な痛みと人差し指・中指のしびれ。首を反らすと痛みが強くなる。
・症状の経過: 病院で頚椎症と診断され、リハビリや牽引治療を受けたが、症状が年単位で慢性化。特に仕事後の疲労時に悪化。
・鍼灸アプローチ: 首の深層筋（多裂筋、斜角筋）の緊張を慎重に緩め、神経根への圧迫を軽減。肩甲骨周辺の「瘀血」（血流の滞り）をパルス療法で改善。東洋医学的には「肝腎の機能低下」による筋腱の柔軟性不足と捉え、全身の活力を高める調整を行った。
・治療経過と結果: 初回の施術で首の可動域が改善し、腕の痛みが軽減。週1回の治療を3ヶ月継続したところ、慢性的な痛みが消失。しびれも疲労時にわずかに感じる程度まで改善し、再発予防のため月1回のメンテナンスへ移行した。

自宅でできる！「手のしびれ」のセルフケアとおすすめツボ押し

鍼灸院での治療と合わせて、ご自宅でもできるセルフケアを取り入れることで、症状の悪化を防ぎ、回復をサポートできます。

・姿勢の改善と肘の保護:長時間のうつむき姿勢や、肘を曲げたままにする姿勢（肘部管症候群の場合）を避け、作業時の姿勢を見直しましょう。手首や肘のサポーターを活用することも有効です。
・首・肩・腕の温め:冷えがしびれを悪化させるため、特に寒い時期は首から手先にかけてを温め、血流を改善しましょう。
・簡単なツボ押し:以下のツボを優しく押したり、温めたりするのも効果的です。
- 　　　・手三里（てさんり）:肘を曲げた時のシワの外側から指3本分下。腕全体のしびれや痛み、凝りの緩和に役立ちます。
- 　　　・内関（ないかん）:手首の横ジワから指3本分上の真ん中。自律神経の安定や不安感の緩和にも効果的です。
- 　　　・合谷（ごうこく）:手の甲、親指と人差し指の骨が交わる付け根。全身の血流を促進し、鎮痛に役立つ万能ツボです。

❓ よくある質問（FAQ）

Q1. しびれが強いとき、家でできる応急処置はありますか？

A. しびれの原因にもよりますが、しびれが急に強くなった場合は、まず安静にすることが大切です。

・首や肩の凝りが原因の場合：首や肩を温め、軽いストレッチで血行を促します。
・手根管症候群など末梢神経の圧迫が原因の場合：手首を固定し、肘を伸ばした状態で安静にしましょう。特に夜間は、肘を曲げたまま寝ないよう、タオルなどで軽く固定するのも有効です。
・熱感や腫れを伴う場合は、冷やして炎症を鎮めることもありますが、基本的には血行改善のため温めるケアをおすすめします。

Q2. 病院で「異常なし」と言われましたが、しびれが治りません。鍼灸は受けられますか？

A. はい、鍼灸治療の得意とする分野の一つです。病院の検査で器質的な異常（骨の変形など）が見つからないしびれは、慢性的な筋肉の過緊張や自律神経の乱れによる血行不良が原因となっていることが多くあります。

・鍼灸は、深部の筋肉の緊張を緩和し、自律神経を調整することで血流を改善し、神経への酸素や栄養供給を促進します。
・「気の滞り」や「冷え」といった東洋医学的な視点から、体質そのものを整えるアプローチで症状の改善を目指します。

Q3. しびれがあるとき、自分でマッサージをしてもいいですか？

A. しびれの原因が筋肉の緊張であれば、優しくさすることで血流が改善し、症状が楽になることがあります。しかし、自己判断で強く揉んだり、肘や手首のしびれている神経の通り道を強く押したりするのは避けてください。

・特に肘部管症候群や手根管症候群の場合、神経そのものを刺激することで症状が悪化するリスクがあります。
・マッサージをするなら、しびれを感じる手よりも、首や肩、上腕（二の腕）など、より上流の筋肉を優しくほぐす方が安全でおすすめです。

Q4. 鍼灸治療でしびれが改善するまで、どのくらいの期間がかかりますか？

A. しびれの原因、症状の重さ、発症からの期間によって大きく異なります。

・発症から間もない、筋肉の緊張が主な原因の場合：数回～1ヶ月程度で改善が見られ始めることが多いです。
・頚椎症や肘部管症候群など、神経圧迫が強い、または筋萎縮（筋肉の痩せ）が始まっている場合：症状の進行を食い止めるために、長期的な治療計画（数ヶ月以上）が必要となることがあります。
・まずは週に1～2回程度のペースで集中的に治療を行い、症状の変化に応じて頻度を調整していくのが一般的です。